4月9日(火): 春昼や貝に時間の計りかた


 寝不足に、この頃の悪癖である、目を擦りまくるという行為も加わって、一日中しわしわのしょぼしょぼだった。
 かなりの雨風のなか、子どもの通学についていく。頼まれたわけではなく、ただウォーキングしたいという下心から。

 春休みが終わり、久しぶりに自分の時間がもてるも、コンディションがわるすぎて本も読めない。元から今日は映画を配信で観ようと思っていたのだ。手帳にもそう書いてあった。
 床にほぼ寝そべるかたちで、SNSで見かけてずっと気になっていた『マルセル 靴をはいた小さな貝』を観る。
 少しずつ観ていこうかな、くらいの気持ちでいたら、もう前のめりでぜんぶ観た。
 マルセル、めちゃくちゃ可愛い!!何というか……嫌なところが(個人的には下品な描写が苦手)ぜんぜんないというか、なさすぎなのかもしれないけど……体調不良の身体に沁みる良さに、満ちていたのだった。だいたい、自分はこういう小さいものには弱いため、それだけでも充分うれしく、癒される。マルセルのフィギュアが作りたい。

 なんとなく本棚から、もうこの本は処分しようかな、というものを取りだしぱらぱらと捲る。
 その本に武田百合子に関する、作家二人の対談が載っていた。それが面白くて、のめりこんで読む。むしょうに武田百合子の文章が読みたくなってきた。

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